初任給から引かれるお金とは?社会保険料・税金をわかりやすく解説【新社会人向け】

給料・手取り

「額面は24万円なのに、振り込まれたのは20万円くらいだった…」

初任給を受け取ったとき、多くの新社会人が最初に驚くポイントです。

「会社が間違えた?」と思ってしまう人もいますが、実は給与から社会保険料や税金が差し引かれていることが理由です。

初めて見る給与明細は専門用語も多く、何が引かれているのか分かりにくいですよね。

しかし、一度仕組みを理解してしまえば難しくありません。


この記事では次の内容をわかりやすく解説します。

  • 初任給から引かれるお金の正体
  • 社会保険料とは何か
  • 税金は何に使われているのか
  • 給与明細の見方
  • 住民税はいつから引かれるのか

この記事を読み終える頃には、給与明細を見ても迷わなくなります。


初任給から引かれるお金は主に4種類

まず結論からいうと、初任給では主に次の4つが引かれます。


項目 内容
健康保険料 病院代などの医療費負担を軽くする制度
厚生年金保険料 将来の年金や障害・遺族年金に備える制度
雇用保険料 失業・育児・介護・スキルアップなどに備える制度
所得税 国へ納める税金

会社員の場合、これらは会社が毎月の給料から天引きして、代わりに納付してくれます。

つまり、自分で役所や税務署へ支払いに行く必要はありません。

POINT
給料が勝手に減ったわけではなく、将来や生活を支える制度のために支払っているお金です。


① 健康保険料とは?

健康保険は、病気やケガをしたときに医療費の負担を軽くする制度です。

病院に行ったとき、医療費の自己負担が原則3割で済むのは、健康保険があるからです。


健康保険料は毎月支払いますが、その代わりに次のような保障を受けられます。

  • 病院での医療費負担が軽くなる
  • 高額療養費制度を利用できる
  • 病気やケガで働けないときに傷病手当金を受け取れる場合がある
  • 出産育児一時金などの制度がある

「ただ引かれるお金」ではなく、自分や家族を守るための保険だと考えると分かりやすいでしょう。


② 厚生年金保険料とは?

厚生年金は、老後の生活を支えるための年金制度です。

「18歳だから年金なんてまだ先」と思うかもしれません。

ですが、社会人になったその日から将来に向けた積み立てが始まっています。


厚生年金には老後だけでなく、次のような保障もあります。

  • 老齢年金
  • 障害年金
  • 遺族年金

また、会社員の場合は会社が保険料の約半分を負担しています。

POINT
会社員は自分だけで年金を払っているわけではありません。会社も同じくらい負担しています。


③ 雇用保険料とは?

雇用保険は、仕事を失ったときや育児・介護などで働けなくなったときに生活を支える制度です。

毎月引かれる金額は比較的少ないですが、とても大切な保険です。


例えば次のような場面で役立ちます。

  • 失業手当
  • 育児休業給付金
  • 教育訓練給付金
  • 介護休業給付金

特に失業手当は有名ですが、それ以外にも利用できる制度は多くあります。


④ 所得税とは?

所得税は、収入に応じて国へ納める税金です。

会社員の場合は毎月の給与から概算で天引きされ、年末調整で金額を調整します。


この税金は次のような公共サービスに使われています。

  • 教育
  • 医療・福祉
  • 警察・消防
  • 道路や公共施設
  • 社会保障


POINT
所得税は社会全体を支えるためのお金です。毎月の天引きは概算で、年末調整で正しい金額に近づけます。


どうして額面より手取りが少ないの?

求人票などに書かれている給料は、ほとんどの場合額面です。

額面とは、保険料や税金が引かれる前の金額を指します。

一方で、実際に銀行口座へ振り込まれる金額は手取りです。


項目 金額例
額面給与 240,000円
社会保険料・税金など 約40,000円
手取り 約200,000円

この差額が「会社に取られたお金」ではありません。

社会保険料や税金として法律に基づいて差し引かれているお金です。

よくある勘違い
「会社が勝手に引いている」のではなく、会社が代わりに納めてくれています。


初任給では住民税が引かれないことが多い

給与明細を見て、「住民税がない」と気付く人も多いでしょう。

実は、新社会人の多くは初任給では住民税が引かれません。

住民税は前年の所得をもとに計算される税金だからです。

高校を卒業してそのまま就職した人は、前年に十分な所得がないため、最初の1年間は住民税がかからないケースが一般的です。

ただし、翌年6月頃から住民税が引かれ始めることがあります。

注意
社会人2年目に「手取りが減った」と感じる原因の一つが住民税です。


給与明細で確認しておきたい5つのポイント

給与明細にはたくさんの数字が並んでいますが、最初はすべて理解する必要はありません。

まずは次の5つを確認する習慣をつけましょう。

確認する項目 内容
支給額 基本給・残業代・各種手当
控除額 社会保険料・税金など
差引支給額 実際に振り込まれる手取り
残業時間 残業代が正しく支払われているか
有給日数 付与後は残日数も確認

POINT
給与明細は毎月必ず確認しましょう。万が一の計算ミスや手当の漏れにも気付けます。


初任給でよくある質問

Q. 手取りが少ないのは普通ですか?

はい、普通です。健康保険・厚生年金・雇用保険・所得税が引かれるため、多くの新社会人は額面より数万円少なくなります。

Q. 住民税はいつから引かれますか?

高卒で就職した人は、一般的に翌年6月頃から引かれ始めることが多いです。そのため、2年目になって手取りがさらに減ったように感じる人もいます。

Q. 社会保険料は無駄ですか?

無駄ではありません。病気やケガ、失業、老後など、人生のさまざまなリスクに備えるための制度です。

Q. 給与明細は毎月見た方がいいですか?

はい。支給額・控除額・手取り額・残業代・手当の漏れがないかを確認するため、毎月見る習慣をつけましょう。


まとめ|初任給から引かれるお金を知ると不安が減る

初任給から引かれるお金は、「会社に取られている」のではありません。

社会保険料や税金として、将来や万が一の生活を支えるために必要なお金です。

この記事のポイント

  • 初任給では社会保険料と所得税が引かれる
  • 健康保険料は医療費の負担を軽くする制度
  • 厚生年金保険料は老後や障害・遺族年金に備える制度
  • 雇用保険料は失業・育児・介護などを支える制度
  • 住民税は翌年6月頃から引かれることが多い
  • 給与明細は毎月確認する習慣をつける

最初は給与明細を見るだけでも難しく感じるかもしれません。

しかし、仕組みを知っておくことで、お金への不安は大きく減ります。

これから社会人として働いていく中で、給与明細は毎月受け取る大切な書類です。

ぜひ今回の記事を参考に、毎月チェックする習慣をつけてみてください。